リスク管理

ビジネス=商売とは不確実性(リスク)に挑み、投資をし、リスクに見合ったリターンを追求することですが、多くの日本企業は投資を怖れ、挑戦から逃げてきました。リスクを管理(Manage)する能力と自信がなかったからです。

リスク管理の目的は、自らのリスク管理能力を高めることで、ハイリスク・ハイリターンの案件をローリスク・ハイリターンの案件に変えることであり、それにより利益を生み出すことです。それにはリスク管理能力を持つ人材の育成が最も重要なカギとなりますが、日本企業で働くビジネスマンの多くは、「リスク管理=不測の損害を防ぐこと」、という発想にとどまっています。それはいわば守りのリスク管理の領域です。

利益を生むには、守りのリスク管理だけではなく、攻めのリスク管理が必要です。攻めのリスク管理とは、目標が達成できない理由(=リスク)を抽出し、つぶすことです。予算管理などの目標管理の裏返しとして、「できない理由をつぶす」組織的営みが必要です。日本企業の多くはこれができていません。知らないからです。これは今日、日本企業の経営に潜む構造的弱点です。


攻めの経営を可能にするリスク管理とは?

・リスク管理は後ろ向きの議論ではない。利益目標を達成するためのものである。

・「リスク管理は今時やらなければいけない」といった程度の意識ならやらない方が良い。

・リスク管理の本質が分かっていないのは、物事の優先順位を平素から考えていないからである。

・最優先を決めるということは、有事には2位以下を切り捨てる覚悟を平時からしておくこと。

・組織における3つの支配(ルール、力、原理原則)の理解と使い分けが重要。

・原理原則(プリンシプル)とアカウンタビリティが、日本のビジネスマンは苦手である。

・ファイナンス知識の不足が事態をさらに悪化させる。

・人材育成のあるべき方向性は自明である。

本内容のセミナーについてお問合せ